酒飲み親父の自分史 「昔ロックしてた俺へ」

酒飲み親父が昔の手帳を見て半生を振り返るブログ

ミックスダウン ~1987年8月その2~

TASCAM マルチトラックレコーダー DIGITAL PORTASTUDIO DP-24SD

新型コロナのため家にいる時間が多くなった。
やることも無いので部屋の整理をしていると・・・

昔の手帳が出てきた。
1985年から2010年まで。

あの頃はスマホどころか、ガラケーも無い時代で、予定は手書きで手帳に書いていたのだ。
2010年以降はきっと携帯に予定を打ち込んだためにないのであろう。

さて、ちょっとだけ手帳のなかを覗いてみるか。

1987年、私は就職して3年目、それと同時に新宿でバンド活動をしていたのだ。
この頃はMGと言うバンドに参加していた。

 

1987年 8月14日 渋谷Nスタジオ MIX
             8月15日 渋谷Nスタジオ MIX
MIX? MIX?
ん?あああ思い出した。時を戻そう。

2日間かけて、渋谷Nスタジオでミックスダウンを行った。
ミックスダウンとは、先日録ったパート別の音源のバランスを決めて、2chのステレオ音源にする作業である。
これが意外と時間がかかるものなのだ。

TEAC X-10R (premum vntage)

TEAC X-10R (premum vntage)

  • メディア: エレクトロニクス
 

 1日目、夜から作業が始まった。
お盆なので、2日とも朝までスタジオを使える予定だ。
先日録ったテープを回して聞いてみる。
まず、ボーカルとギターの音を小さくして消す。
ドラムとベースの音だけを残して、リズム隊のバランスから決めていく。
スネアにゲートリバーブをかけたり、バスドラムにエコーをかけたりすると、音が全然違ってくる。
リズム隊のバランスが決まるとギターを乗っける。
最後にボーカルを乗っけて、やっと一曲が完成する。

プロデューサーのKさんは根気よく付き合ってくれる。
4曲をステレオ2chに落として、この日は時間となった。
残り2曲は翌日にまわした。
一度家に帰り、夜再び集合する。


2日目、夜からミックスダウンに入る。
昨日よりも作業に慣れて来ている。
それでも時間がかかる。
物足りない部分は音を足したり、声を足したりする。

4分の曲をバランスを変えて5回聴くとそれだけで20分。
6曲だと、6×20分=2時間かかるのだ。
何回も同じ曲を聴くのでどっちのバージョンが良いか分からなくなってくる。

そして、ようやく昨日残した2曲も終わり、朝までかかってやっと1本のマスターテープが出来上がった。


皆で全曲を続けて聞いてみる。
演奏はうまくはないが、疾走感がある。
細かい事を言えばきりがないが、満足する出来だった。
俺は、それをカセットテープにダビングしてもらった。

 スタジオの外に出ると、陽が昇りかけている。
疲れて頭がボーッとしている。
しかし、清々しい朝だった。


朝、家に帰って早速聞いてみる。
ビールを飲みながら、何度も何度も聞いた。

昼になるまで聞いた。

こんなに嬉しかったことは今までなかった。

外には、夏の暑い日が照りつけていた。


ーつづくー